「取り急ぎ」の意味と正しい使い方 |ビジネス敬語・メールの例文を紹介

仕事場(オフィス)で、よく耳にする「取り急ぎ」と言う言葉。意味を理解して失礼のないように使えますか?今回は「取り急ぎ」の意味を知り、メールで使える例文で使い方と注意点をチェックしましょう。あわせて類語も紹介します。

「取り急ぎ」の意味と正しい使い方|ビジネス敬語・メールの例文を紹介のイメージ

 

目次

 

  1. 1「取り急ぎ」の意味と使い方
  2. 2「取り急ぎ」を使ったビジネスメール【例文】
  3. 3「取り急ぎ」を使うときの注意点
  4. 4「取り急ぎ」の類語・言いかえ
  5. 5敬語を正しく使うことのメリット

「取り急ぎ」の意味と使い方

言葉の本来の意味を知らないと、誤用の元になってしまいます。
「取り急ぎ」の言葉の意味を、的確に説明できますか?
その意味を踏まえて、「取り急ぎ」を使ったフレーズをうまく使いこなせていますか?

まず、「取り急ぎ」という言葉の意味を確認していきましょう。
次に、使い方のポイントを押さえてこの言葉を上手に使えるようにしましょう。

「取り急ぎ」の意味とは

「取り急ぎ」とは、「とりあえず急ぐ」というのが本来の意味です。
「とりあえず」というからには、正式な場面ではなく、何か急用があって、本来取るべき行動が取れないときに使うワードということになります。

この言葉は、オフィスの場でもよく目にしますが、実際に自分が使ってみるときに、正しい使い方ができていますか?次の項目で、使い方を確認してみましょう。

実際に使える「取り急ぎ」の使い方

使い方は、緊急の用件ができた場合です。
基本的には、社内の同僚や上司に対して使う言葉です。相手に構わず使うのは、やめておきましょう。

また、あまり乱用するものでもありません。
頻繁に使うと、常に急いでいるような悪い印象を与えます。本当に急ぎの用事ができたときに、相手に判別してもらえません。

特に、上司や社外の人に使う場合は注意が必要です。
使いどころを、押さえて使用するようにしましょう。

「取り急ぎ」を使ったビジネスメール【例文】

それでは、具体的な場面を想定して、実際のビジネスの現場で使える例文を紹介していきます。
「取り急ぎ」という言葉を使う際には、注意点や意味の違いもありますので、あわせて見ていきましょう。

場面①取引先との打ち合わせ日程を連絡する場合

ここでは、次のような場面で送るメールの本文を例文として見てみましょう。

今度、上司と一緒に訪問する予定のあった取引先から、打ち合せの日程に関して連絡がありました。
上司に報告したいのですが、現在、上司は出張中で電話に出られる状況ではありません。

しかしながら、アポが取れた日程は、2日後に迫っています。
あなたはとりあえず、上司と情報共有するためのメールを入れようと思います。

このような場面では、どんなメールを送ることが可能でしょうか?
早速、確認しましょう。

「取り急ぎ」を使った日程調整のメール例文

【件名:△△商事打ち合せ】

○○課長
お疲れさまです。××です。
先日ご相談いたしました、△△商事との打ち合せ日程が以下の通り決定いたしました。
取り急ぎご連絡まで。

日時:10月20日(金)午後3:00~

資料は準備の上、明日課長がお戻りの際にご相談させてください。
よろしくお願いいたします。

××

場面②社内の関係部署に異動連絡する場合

次に、他の場合も考えてみましょう。

来月から部署を移動することになりました。
今まで関係のあった、社内の他の部署の担当者に、その旨連絡をしようと思います。

このような場面では、どんなメールを送ることができるでしょうか。
例文を見てみてみましょう。

「取り急ぎ」を使った挨拶のメール例文

【件名:異動についてのご挨拶】

△△部
〇〇様

お疲れ様です。××です。
来月より~~部へ異動することになりました。
今まで大変お世話になり、ありがとうございました。
取り急ぎ、ご挨拶まで。

来月以降の担当に関しては、改めてご連絡させていただきます。

よろしくお願いいたします。

××

よく聞くフレーズ

例文では「取り急ぎご連絡まで」というフレーズを利用しましたが、他に、「取り急ぎご報告まで」もよく耳にします。例えば、会議中に議題に関連したデータが、その場で不足していた場合、その後データを取り纏めて「取り急ぎ」報告したいときに使います。

他に、「取り急ぎご案内まで」や、「取り急ぎお礼まで」などもありますね。
こういったフレーズを見ると、「取り急ぎ」というワードは、「とりあえず」急いで何らかの情報を発信したいときに使えそうです。

ただし、この「取り急ぎ」というワードを使う場合には注意点もあります。
この言葉を使いこなすため、注意点をしっかりチェックしていきましょう。

Thumb「取り急ぎご連絡まで」の使い方・意味|目上の人に使える?【例文】

何かと忙しいビジネスライフで、急ぎの連絡で「取り急ぎご連絡まで」というフレーズを使うことは多…

「取り急ぎ」を使うときの注意点

メールの例文のように、便利な使い方ができる「取り急ぎ」ですが、場合によっては相手に失礼な印象を与えます。
ここでは使う際の注意点を見ていきましょう。

後で連絡を入れることが大前提

「取り急ぎ」を使う場面は、「とりあえず」最低限の情報を発信する場合です。
そのため、あくまでも後から詳細な連絡をすることが前提にあります。

例文では、メールの発信者は、後から上司と話をしようとしていますね。
「取り急ぎ」というワードを使うのは、詳しい情報は後で共有するが、「とりあえず」今はこれだけ知っておいてほしい、という状況のときですので、注意しましょう。

上司や目上の人、社外の人に使うのは控える

「取り急ぎ」というワードは、下手をすると「間に合わせに」という風にも取られかねません。
普段はあまり関わりのない上司や先輩、社外の人に使うのはできるだけ控えましょう。
失礼な印象を与えてしまう可能性があります。

本来であれば、正確で、過不足ない情報を迅速に発信するのが最良ですが、
それができずに「取り急ぎ」連絡するということは、その相手に対してそれだけの手間を掛ける暇はない、つまり「間に合わせに、とりあえず」連絡している、ということになりかねません。

「取り急ぎ」というワードを使うのは、相手によっては失礼にあたる場合があります。
使うべき場面をよく考えて使うようにしましょう。

他の用件は入れない

急いでいるからには、そのときに伝えたい用件だけを「取り急ぎ」発信しましょう。
他の用件は、「取り急ぎ」とは別のメールや電話で発信します。

急いでいる場面で他の用件まで連絡してしまうと、何について急いで連絡をしているのかわかりにくくなってしまいます。

便利な言葉に聞こえる「取り急ぎ」ですが、使い様によっては失礼な表現になってしまいます。
注意点を押さえ、「取り急ぎ」というワードを適切に使い、相手に失礼にならないようにしましょう。

Thumb「とりあえず」の敬語は?意味や使い方・違いをビジネスの場面で解説

相手とのやりとりで、自分だけでは判断できないことがある場合「とりあえず検討します」と返答した…

「取り急ぎ」の類語・言いかえ

それでは、ビジネスの場で目上の人や社外の人に対して、失礼にならないように「取り急ぎ」何かを伝えるには、どういった類語を使えばよいでしょうか。
代表的なものを2つ紹介しますので、場面に応じて適宜使ってみましょう。

類語①「まずは」

「取り急ぎ」というワードは「まずは」という類語で置き換えられます。

「取り急ぎご報告(ご連絡)まで」→「まずはご報告(ご連絡)申し上げます」

意味として大きくは変わりませんが、取り急ぎの方が急を要していることがより伝わります。
このあとに、いつまでに最終的な報告(連絡)内容が発信できるか、具体的な日付や期限を書いても良いでしょう。

例えばメールの文末に、「本件、まずはご報告申し上げます。~~につきましては今週の金曜日までにご連絡いたします」などと書けるでしょう。

Thumb「一先ず/ひとまず」の意味とは?とりあえずとの違いや使い分けを解説

敬語表現や丁寧語だと勘違いされやすい「ひとまず」という言葉の意味や使い方を熟知している方は少…

類語②「略儀ではありますが(ございますが)」

意味は変わりませんが、こちらは少し硬く聞こえる類語ですので、公用文など正式な場面でしか用いられません。

「取り急ぎお礼まで」→「略儀ではありますが(ございますが)お礼かたがたご挨拶申し上げます」

招待されていったパーティーの帰り道に、メールでお礼を打つ場合、次のようなフレーズも使えるでしょう。

「略儀ではありますが(ございますが)、メールにてお礼申し上げます。」

お礼をする場合、その時々によっては後からお礼状を郵送する場合があることも注意点として覚えておきましょう。

【参考】「取り急ぎ~~まで」の類語表現

よく使われる「~~まで」という言い切りの形は、失礼な響きがあるように感じる人も多いかもしれません。

もし形を変えるのであれば、次のようなフレーズも使えるでしょう。

「取り急ぎご連絡(ご報告)まで」→「取り急ぎご報告(ご連絡)申し上げます」
「取り急ぎご挨拶まで」→「取り急ぎのご挨拶と変えさせていただきます」

もし類語①「まずは」、類語②「略儀ではありますが(ございますが)」が使えない場合は、「取り急ぎ」を使ったほかのフレーズも使ってみましょう。

Thumb「取り急ぎご報告まで」の意味と使い方|メールでの正しい例文・返信

「取り急ぎご報告まで」という表現はビジネスメールなどでしばしば使われますので、正しい使用シー…

敬語を正しく使うことのメリット

敬語を使うのは社会人としてのマナーです。
「取り急ぎ」というワードを敬語表現の一つとして使う上で、失礼にならないよう適切に使うことが肝要です。

相手に良い印象を与える

「取り急ぎ」というワードを的確に使うことには、メリットがあります。
自分にとって必要な情報を、「取り急ぎ」であっても報告、連絡してくれる人というのは重宝されるものです。
特にビジネスの場では、迅速に対応してくれる人は特に良い印象を持たれることでしょう。

何かをしてあげたとき、忘れずにお礼を言ってくれる人というのも評価されるポイントです。
「取り急ぎ」というワードを使いこなして、ビジネスの場で活躍しましょう。

敬語を上手に使ってビジネスを円滑に!

「取り急ぎ」というワードの意味、使い方、注意点を紹介しました。
例文も参考に、相手に失礼にならない、丁寧なコミュニケーションができるように心がけましょう